コラム

室内環境を整える-断熱方法-

室内環境-断熱方法-

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□断熱方法−1

湿気の問題をなくし、柱を含め全体を包み込むことを考え、まずは外断熱を考えました。
この住宅は高本コーポレーションという会社の「ウッドブリーズ」という商品を使っています。
この断熱材は透湿性があり、万が一雨水が防水シートまで入り込んでも湿気を逃がします。
そして左官の外壁仕上げの下地にもなります。

 

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他の断熱部位にも工夫をしています。
ベタ基礎の床下空間を室内に取り込むため、基礎外断熱をしています。
発泡プラシチック系の断熱材はシロアリの道になるので良くないとされています。
そこでシロアリ対策として防蟻処理されているTBボード(ジオファーム株式会社)を使用しています。
「生産物賠償保険加入 10年間 補修費用300万円まで」が保障内容です。 
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屋根はアルレクス21という遮熱断熱アルミシートを使って屋根面で断熱しています。
「小屋裏も室内」という考えで、通気を小屋裏で行うのではなく、
通気層を外壁と同じようにとっています。 

 

 

 

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□断熱方法−2
この住宅でも外張り断熱にしています。ここでは外壁材を窯業系サイディングにして通気層をつくっています。
屋根面での断熱を施し、外壁の断熱と断熱ラインをあわせることによって、
屋根面の防水ラインを2重にすることが出来ています。 

 

 

 

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基礎断熱はシロアリ対策により強力なタイト・モールド(司コーポレーション株式会社)を使用しています。
シロアリはどんなに小さな隙間(コンクリートの打ち継ぎ部分でさえ)でも進入してくるそうです。
この断熱材のいいところは、基礎底板(ベタ基礎のベタの部分)と
立ち上がりを同時にコンクリート打ちできるところです。打ち継ぎがないのです。 

 

 

 

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更に、工場で部材をつくってくるので、工期短縮に効果があります。
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□断熱方法−3
次の住宅は充填断熱です。
費用的に発泡プラシチック系の断熱材が厳しく、繊維系の充填断熱にすることにしました。
そこで問題です。気密シートは施工しない。外壁部分には筋交いは使用しない。
これで湿気の問題を解決するにはどうすればいいか。
構造用合板のように構造用面材で透湿抵抗がプラスターボードより低いものを探しました。
ケナフでつくられているパナソニックのケナボードがあります。
これで外壁通気層がしっかり役割を果たし、壁内結露は無しで断熱層の厚さ不足も無し。
ところが2011年末に生産中止となりました。今は他の構造用面材を探します。
候補はいくつかあります。価格と性能を確認して、事務所の標準仕様としたいと考えています。
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3つの断熱方法はそれぞれ十分に断熱が効いていると思います。
でも、感覚的な話になりますが、夏にお伺いした感じでは、
外張り断熱の方が涼しかったような気がしています。
通風がしっかり取れているので、それだけで冷房をしているような涼しさです。
これもコスト・パフォーマンスということでしょうか。
断熱だけではなく、トータルのコスト・バランスをどうするか、全体の中で室内気候を考えていきたい。
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